日本の寺院によく植えられているボダイジュはシナノキ科の高木で中国より導入されたものである。仏典に登場する本種のボダイジュ(インドボダイジュ)はもともと熱帯地方の原産で、日本や中国ではふつうには育たなかったので、その代用にシナノキ科のボダイジュが植えられたようである。これは、サラノキが日本の寺院では育たないので、その代用に夏椿が娑羅の木(沙羅雙樹)として植えられているのと似ている。