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 世界最大の熱帯睡蓮。滋賀県草津市の水生植物公園「みずの森」に、国際睡蓮協会から球根が贈られたのが日本での栽培の始まりか。

 ギガンテアは、この青い色の花が標準だが、もともと白色の花もあった。当初はその白色の花を「ギガンテア・ハドソニア」と称していたが、いつのころからか「ニンファエア・ギガンテア・’アルバート・デ・レスタング’」と表記されるようになった。

 ギガンテアには、そのほか、ピンク色の花もある。「ニンファエア・ギガンテア・ネオロゼア」という。これは非常に珍しく、最初はみずの森でしか見ることができなかったのだが、最近では京都府立植物園でも見かけるようになった。

 ギガンテアの仲間は、その大きさに似あわず、非常に神経質であるという。何かのきっかけで休眠に入り、数年間そのままということもあるらしい。みずの森でも、ネオロゼアがとくに神経質のようで、何年に一度くらいしか見ることができない。

 この睡蓮は、導入当初はみずの森だけで公開されていたが、その後、各地の植物園などで見られるようになった。静岡県の熱川バナナワニ園では、温暖な気候や温泉水を利用した栽培で、年中元気な熱帯睡蓮に出会うことができる。ギガンテアも熱川では非常によく生育しており、今まで休眠中ということがなかった。しかし、神経質な睡蓮であることは確かで、熱川ではブルーのギガンテアは元気に育っているが、ピンク色のギガンテアは見たことがない。バックヤードでは育てていると思うが、常時展示できるほどの生育状態ではないのかもしれない。なお、ピンク色のギガンテアは、京都府立植物園の温室にも展示されている。しかし、常時というわけにはいかないらしい。

 ギガンテアは、盛夏には屋外でも大きく成長する。「花影の池」というのがみずの森のロータス館の左側にあるが、そこには、夏になると熱帯睡蓮、なかでもギガンテアやパラグアイオニバスなどが展示される。ギガンテアはとくに目を引く存在で、初めて訪れた人は巨大な花と大きく広がった葉に驚いている。