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滋賀県草津市立水生植物公園「みずの森」。 温室には年中熱帯睡蓮などが咲いている。屋外の広場(入口を入った正面付近)では、アイスチューリップが咲いていた。 アイスチューリップは球根を冷凍保存しておいて開花の時期を調整するそうで、真冬にも開花させることができるらしい。 例年、冬になると温室以外では花が少なくなるので訪問者も減ってしまっていたのだが、 最近ではこのアイスチューリップのおかげなのか、訪問者が増えている気がする。 私はほとんど温室にしか行かないが、入口を入ったところに展示されているアイスチューリップは さすがに目を引く。この花を目当てに来ているらしいグループもいいくつか見た。 みずの森では、アイスチューリップは木組みの枠の中に小さなポット鉢がたくさん敷きつめられた ようになっていて、花の高さは地面からは数十センチ~1メートルになる。写真を撮る人にはこれが けっこう具合が良いそうで、すこし姿勢を低くすると、青空を背景にしたアイスチューリップが画面 いっぱいに入ったりする。アイスチューリップの木枠は数か所設置されているので、手前の花の向こ うに別の色合いのアイスチューリップを写し込むこともできる。地面に植えられていると、上から見 下ろすだけになって、なかなか写真に変化がつけにくい。みずの森なら真横からも、かなり下のほう からも撮れるので、すこしこだわりのある人には歓迎されているようである。 アイスチューリップのほかには私にはあまり目を引く花はないのだが、厳冬期には「シモバシラ」 なども見られる。興味のある方は敷地をじっくり散策するのもいいだろう。 温室の睡蓮は真冬にはどうなるのか……。気温が下がると睡蓮も元気がなくなって休眠状態になる のではと思われる人も多いだろうが、全体としてはやや低調になるものの、品種によっては冬でも元 気に咲いている。当然かなり暖房して水温を上げており、気温も高くなっているので、カメラのレン ズがしばらくは曇る。陽が差し込んでいればそちらにレンズを向けて曇りを取りながら、カメラはし ばらく置いておいて、温室の中をぐるっと回ってみることをお勧めしたい。朝一番からしばらくの間 は夜咲き性の睡蓮がまだ咲いているかもしれないし、水面の高さがちがう池が4つあるので、陰に隠 れるように咲いている睡蓮が見つかるかもしれない。 温室の陽の当たる南側には壁面から天井にかけて蔓性の花がよく広がっている。これが太陽光線を 遮って、睡蓮の池がかなりの時間日蔭になってしまう。写真を撮る人はもちろんだが、ふつうに鑑賞 するだけの人でも、明るい冬の陽差しに映える睡蓮が見られるはずなのに、日蔭ばかりが目立って楽 しめない。ここはぜひ改善してほしいところである。水生植物公園なのに、蔓性の植物が温室を蔽っ てしまっているのはやはり管理ができていないのではないかと言われてもしかたのないところだろう。 |