みずの森の蓮の花。
開花のピークは過ぎて、花托(かたく=花が終わったあとの茎と種子の塊り)が目立つようになってきたが、それでも個々の鉢が大きいからか、まだまだ蕾が立ち上がってきている。
大賀蓮の鉢に最後かと思われる蕾が上がってきている。明日には開花するだろうという膨らみ具合である。開化2日目の花に逢えればいいのだが……。
- 大洒錦
みずの森には斑入りの蓮が何種類かあるのだが、その中でももっとも派手な斑入りの花がこの「大洒錦」である。
- 巨椋斑
- 千弁蓮(妙蓮)
「妙蓮(みょうれん)」という名称は、滋賀県守山市の大日池に自生していたとされる近江妙蓮が門外不出とされてきたことから、通常はよそにはないはずなので、「千弁蓮」と言い慣わしているらしい。詳しくは知らないが、見た目は、みずの森の千弁蓮も、守山市大日池の妙蓮も同じものである。
守山市の妙蓮は、あつて京都の室町幕府にも献上されたというが、花だけでなく、蓮根も望まれて移植されたことがあるという。しかし、よその土地に植えても、常蓮(じょうれん=通常の種子ができる蓮の花)が咲くばかりで、一度も妙蓮としては開花しなかったらしい。
- アメリカ黄花
アメリカ大陸の蓮は早咲きで、ミシシッピ川流域の蓮はほぼ黄色の系統である。
- アメリカ白蓮
- 真如蓮
- 八重茶碗蓮
現在のようないろんな花蓮が見られるようになる前は、この蓮が主に市場に出まわっていた。
- 白万々蓮
- 金糸蓮
- 月のうさぎ
京都の花蓮界の長老として長く貢献してきた内田又夫氏の作出。
内田氏は自分の所有する田圃に蓮をたくさん植えていて、新しい品種の作出も行なっていた。この「月のうさぎ」や「噫無情(ああむじょう)」などが有名。
「噫無情」は、蓮の花は開花して4日目に散ってしまうのだが、この「噫無情」は3日目に早くも散りはじめるというところからこの名前がつけられた由。
季節になると多くの人が内田氏の蓮田を訪れたのだった。
- 辻井千重
- 白一重
- 食実用蓮
食用の蓮根を採るための蓮。蓮根産地の蓮田では、稀に花が咲いていることもあるが、ほとんど花がないのがふつうであるようだ。花を咲かせてしまうと蓮根に栄養がいかなくなってしまうらしい。蓮根を栽培している人から聞いた話だが、蓮根の蓮田に花が咲いているとあの家は育て方が下手だと笑われたそうである。みずの森に食実用蓮が導入された経緯は知らないが、この蓮の花はなかなか美しく、鑑賞用の価値があると思う。
- 碧血丹心
- 深尾ロクハ
- 韓国景福宮
- 即 蓮
- 天上蓮
- 東鴨巣
- 毎葉蓮
- 大賀蓮
写真21~24は、滋賀県野洲市、銅鐸博物館の敷地に植えられている大賀蓮。鳥取県林業試験場より導入された旨の説明板がある。大賀蓮は各地に植えられているが、発見されてから70年が過ぎ、純粋な(!?)大賀蓮だけではなくなってしまったのが現状らしい。見ただけで明らかに大賀蓮ではないと思われるものもあるが、よく見ないとわからないものもあるようだ。大賀蓮が2000年以上の前の地層から発見された3粒の蓮の種子の1つが開花したものであるということにも疑念を呈している人はいるようだし、遺伝子解析などによる詳細な比較研究がされているということでもないらしい。
- 大賀蓮
- 大賀蓮
- 大賀蓮
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