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みずの森の蓮・睡蓮の花(2024/08/22)
蓮 …… 名残りの花。 破れかけた大きな葉っぱをめくって、名残の花を見つける。ここに1つ、あちらに1つ……。 ああ、今年の夏も終わりだなぁと、花に教えられるこのごろだが、気温はまだまだ高い。旧盆を過ぎて最高気温が36度というようなことはまずなかったのに、最近では8月末までは当たり前の光景になりつつある。温室の熱帯睡蓮もあまりの暑さに日焼けしたかのように花弁がくしゃくしゃになっているのがいくつも目につく。 花托ばかりが目立つ蓮の池(教材園)だが、その花托が風に鳴る音を聞きながら、わずかに咲き残った花に向けてカメラのシャッターを切る。覆いかぶさっている大きな葉っぱの端をちょっとつまんですこし横に引いてみる。陽光が差しこんだ瞬間、ぼうっと花が明るむ。ストロボやレフ板などを使っていないのに、花が明るく浮かび上がってくるのがふしぎだ。 写真2枚目は「アメリカ黄花」。3枚目は「アメリカ白蓮」。どちらも早咲きの蓮で、みずの森でも6月中からずっと咲いてきた。花付きが非常に良好で、ほぼ花が途切れることなく咲き続けてきた感じである。 写真5枚目は「明光蓮」。今年は花があまり咲かなかったように思う。 写真7枚目は「瑞光蓮」。今年はずいぶんたくさんの花が咲いた。花弁がふっくらしていて、どっしりと落ちついた花の姿である。 写真9枚目は「五丁田」。みずの森ではこの蓮に「gochohden」とルビを振っているが、京都府立植物園では、この蓮が2つに岐れている。「五丁田下の段」と「五丁田白花」。五丁田白花は名前のとおり花が白いので、みずの森の五丁田は、「五丁田下の段」であろうか。こちらの読みは「gochoda-shimo-no-dan」と記されている。京都府南部にかつて存在した広大な巨椋池(おぐらいけ)の周辺で見つかった蓮である。写真の花は、開花1日目。明日、もっとも美しい姿になるだろう。 写真12枚目は「韓国景福宮」。花茎がすっと高く伸びて花が咲くので、いつも下から見上げるかたちでしか眺めることができなかったのだが、今日は低い位置に咲いていた。 写真14枚目は「毎葉蓮」。非常に花付きが良い品種で、今年もよく咲いた。日本の伝統品種の中では「蜀紅蓮」に次いで赤い色味の濃い蓮である。 写真15枚目は「ヤマサキカズラ」。水中でも陸上でも生長する不思議な蔓性植物である。この蕾がいつ頃開花するのか、まだよくわからないのだが、開花すると、ほぼ半日のうちに花が傷んでしまう。 写真22枚目は「ニンファエア・ギガンテア・’アルバート・デ・レスタング’」。久しぶりに大きく開いた花を見た。ブルーの花、ピンクの花が見当たらないのが寂しい。 写真26枚目は「パラグアイ・オニバス」。この蓮の葉っぱの上に子供が乗るというイベントが8月中開催されている。なかなか人気があるようで、朝一番に整理券を配布していたが、開園時間になるころにはもう整理券の配布は終了していたようだ。 この睡蓮は本来夜咲き性である。みずの森の中の「花影の池」に鉢が置かれているのだが、開園時間になって入園してすぐに見に行っても、すでに花は閉じてしまっている。この睡蓮の花がぱあっと全開になっているところを一度ぜひ見てみたい。 写真27枚目は「オニバス」。日本に自生する睡蓮である。昼咲き性。「パラグアイ・オニバス」は、茎にも葉(裏側)にも棘があるが、オニバスは、花の蕾にまでびっしりと鋭い棘がある。花は明るい薄紫色で、小さい。水中からところを選ばずに花茎が立ち上がってくるので、棘がびっしり生えている葉っぱを突き破って顔を出すことも多い。 滋賀県彦根市の彦根城の堀に自生している(いた?)オニバスは有名で、毎年7月下旬になると、今年も彦根城の堀でオニバスが花を咲かせたというニュースが流れていたが、今年は耳にしなかったような気がする。 今回の写真のリストを以下に挙げる。
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