早咲きの桜が雨に打たれながらも健気に咲いていた。

　新宿御苑の桜は数十種類を数えると言われている。ここの桜だけの解説小冊子も販売されているくらいだ。しかし、この小冊子を見ても、実際にどの桜がそこに書かれている桜なのかを特定することはむずかしい。大まかな位置しか記載されていないので、実際にそこに足を運んでみると、何本かの桜がかたまって植えられていたりして、どの桜が解説されている種類なのかけっきょくのところわからないという場合がかなりある。

　それぞれの個体に、なるべくラベルを取りつけてほしいと願うのみである。都心にあって毎年立派に花を咲かせている数十種類もの桜の名前を正確に知ってこそ花を訪ねての散策も楽しくなるのではないだろうか。