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項 目 名 内     容
品種番号(私設) r2646
品種名 ブルー・ヘブン
品種名(原語表記) Blue Heaven
作出者 河本バラ園
作出国 日本
作出年 2002
分類 FL
花の色 淡い薄紫
花弁 八重
コメント

 今、世界でもっとも青いバラとして売り出し中の岐阜県産の品種が、このブルー・ヘブンである。

 もともと、バラには青い色素がないとされてきた。そのため、交配によって青い色のバラを作出することは不可能ではないかと思われてきた。

 ところが、岐阜県の河本バラ園では20年ほど前から交配による青いバラの作出に挑みつづけてきたという。

 2002年、その成果が「ブルー・ヘブン」の登場となった。

 このバラは、しかし、よく見ると、「青い」とは言えないような気がする。薄紫色に近い色である。それでも、従来の「青い〜」「ブルー〜」シリーズよりはかなり「青色」に近づいてきているのではないかと思う。日陰にひっそりと開いている花を見ると、実際に青い色素が含まれているのではないかという気がしてくる。

 英語で「青いバラ」というと、不可能なことがらの代名詞のような意味になるらしい。しかし、遺伝子組み換えの技術も進歩が著しいので、近い将来青いバラが作り出されるのはまちがいないだろうと思う。

 私がバラの写真を撮るようになったのは、『青いバラ』(最相葉月著)を読んでからである。青いバラ作出競争の舞台裏を取材したこの本には、バラの歴史についてもふれられていて、鈴木省三の名前もこのとき知ったのだった。この本の中では、まだブルー・ヘブンは登場していないのだが、私のバラ行脚のはじまりは、この『青いバラ』なのである。