2017/05/06 滋賀県草津市立水生植物公園「みずの森」で撮影した写真
バニラ。
バニラというのは、蘭の仲間である。京都府立植物園の蘭温室には昔からバニラが数種類植えられていて、その花も毎年3月には見ることができたのだが、みずの森でバニラが開花しているのは、今回初めて知った。バニラは、バニラ味の元になるもので、この蘭の種子を利用して作られるらしい。蔓性の蘭で、ブーゲンビレアの樹に絡みついて高く上っている。
この蘭の花も、なかなか珍しいのではないだろうか。今年は春先の低温のせいか、春の花が遅れている。そのせいか、バニラもサラノキも今ごろ開花しているのだろう。このバニラの花は黄緑色の莟で、開花しても色が薄くなる程度なので、ちょっとわかりにくい。花が咲くことを知っていないと、気づかずに通り過ぎてしまうかもしれない。園のスタッフも気がついていないのか、開花したという案内はなかった。
みずの森は小さな水生植物公園ではあるけれど、日本でここだけしか咲いたことがないという花がいくつもあって、そういう意味では貴重な存在である。草津市の施設だが、市のほうでももっと積極的にアピールしてよいのではと思う。